工具箱ってただ工具を入れる物なんですよね。
19歳、学生時代、初めてバイク屋にバイトで入ったころ
そこには海外メーカーの工具箱が鎮座していた。
その頃はどの位の価値なのかどの程度のクオリティーなのかもわからなかった。
当時、世の中は海外工具ブームでした。
スナップオン、マックツール、スタビレー、ベータ
ハ王子にあるプロショップに通ったなあ。
クリスマスプレゼントにもらったMACTOOLの
シックネスゲージがはじめての海外メーカーの工具だった。
19歳になって、VMAXに乗って八王子から
我孫子の原工具さんへ2万円程度の工具セットを買いに行ったことを思い出した。
高校時代、静岡にあるバイクウェア専門店に恐る恐る入店した時、海外メーカの
バイクウェアの片隅にあった海外メーカーの工具箱。
その店、店主に言われた言葉は今でも覚えている。
〔まずは工具を買いなさい、工具を触っているとバイクを触りたくなる
バイクに乗ったらバイクウェア買いに来てね!〕
その店主に言われたのが、その我孫子の原工具さん。
そのときの工具、SKのスパナ、チャンネルロックのプライヤー、KTCのメガネレンチ。
重い工具箱をアパートから毎日駐輪場へ持ち出しては意味もわからずバイクを整備?破壊?
の毎日。高価な海外メーカーの工具ではなかったが、別に不満も無かったし、楽しかった。
いろいろあって、バイク屋のハシクレで生活させてもらっている現在、
あの、クリスマスプレゼントのMACのシックネスゲージもSKのレンチも
この工具箱に収まっている。
マックツールさんのような一流工具メーカーのバンが店の前に止ってマックツールさんが
営業に来てくれる。もちろんご商売だから、当然なのでしょうが、私のようなところに
店と店としてお取引させてもらえるのは、有難いと感じ、すべてが繋がっているのだなあと感じる。
今まで使っていた、大切な工具箱を大切な従業員に譲れる機会を持てていることも
あの原工具さんから買った2万円の大切な工具箱から始まったんだな気づきます。
まだまだ先には何があるかわからないけど、このつながりを大切に、小さなお店を続けていけたらなと
思います。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。